BORN FREE

フラットコーテッドレトリバー3頭との悲喜交々な日々

JOY LUCK CLUB -母と娘、エルザの事-


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ジョイ・ラック・クラブという映画を観たことありますか?
1993年のハリウッド映画で作者はエイミ・タンというアメリカ育ちの中国人です。
非常に感銘を受けた映画でした。

このジョイ・ラック・クラブという映画は中国人の4人の女性のそれぞれの娘との確執や辛い人生について、麻雀卓を囲いながら語る、という設定です。

私自身、29歳で実家を出て一人暮らしを始めるまで、母とは何かにつけては喧嘩、喧嘩の日々でした。

ジョイ・ラック・クラブの主人公も母と大喧嘩の日々でしたが、その母から「あなたがいつも友達のために譲るのを私は知っている。あなたはいつだって友達に美味しいところを切り分けて、自分は固くて小さいところを食べている。ママはそんなあなたの事をちゃんと知っている」というセリフがあり、そこでどーんと涙腺が緩んだのを覚えてます。

端折って書いてしまうと感動のミジンコもありませんが、喧嘩三昧だった母と私ですが、私も母から似たような事を言われたことがあったのでした。

 

閑話休題・・・

ご存知の方も多いように、私はエルザで3頭目の女の子フラットを迎えました。
ジェミニにしても、キャロルにしても、とても従順な性格で、母と娘の衝突めいた事は、たとえ犬と人間とは言え、ほとんど記憶にないのです。

がしかし、エルザ育ては全く、ジェミキャロとは違う日々でした。

最も分かりやすい例を挙げるながら、ジェミニとキャロルは道路にフライドチキンが落ちていてそれを口にした時に私が、「ダメ!」と言えば慌てて「ぺッ!!」と吐き出す子達(ブリ君とケス君もそうです)でしたが、エルザは「ダメ!!」って言った瞬間に「ごっくん」と飲み込む子です。
どうせ叱られるなら食べたもの勝ちだ、と。生後3か月の時点でそのように学習しちゃいました。
私のエルザに対する初動の躾が悪かったからですが、ジェミキャロ、ブリケスに比べて、とってもエルザのマインドコントロールは難しいと思うのです。


この夏に5歳となったエルザ、今では少しは「マシ」になりましたが・・・


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生後3か月の頃にはすでに、完全に私への配慮に欠けた散歩スタイル、リードを放せばおちょくるかの如く逃げ回る、来いと言えば逃げる、食べろといえば食べない、遊ぼうと誘えば一人で穴掘りするから結構です、止めてと言えば飛びつきまくる、逆に飛びついて良いよって近寄れば顔をそむける、ボールは取りに行くけど帰りは私を避ける、、、あげればキリが無いほどのすれ違いと反目が出来上がってました。


なんでこんなことに???ジェミニとキャロルではこんなこと無かったのに!?と、それはそれはもう、悩みました。
犬の自閉症なんではないか?と確信に至るほど、心を通わせることが出来ない犬でした(現在進行形)。

 

そんな関係性なので、エルザとは何をやってもダメダメ。

このままでは、ドッグショーも訓練もお金をドブに捨て続けるようなモンだ!!と一念発起して、エルザが2歳半を越えたところで訓練の先生を変えて、イチから自分が指導手となり訓練をやり直して丸々2年、2019年3月にCD1(初等科)で再デビュー、出陳番号1番、ある意味、練習通りガッツリやれたけど、私とエルザ両方の凡ミス有りで、お点は伸びず(47.3点/50点、8席)・・・なデビュー戦、うんうん、エルザと私に「あるある」、慣れっこさ。何やっても上位に入れないペアだよね、といつもの自己憐憫入りましたが・・・🤣

 

訓練の先生から「点数なんて数えるだけ無駄、どうでも良い。CD1に出る理由は1つだけ、既に本番でどよよん経験のあるエルザがこれまでの練習のやり直しで、どこまでしっかりやらなければいけないんだ、という義務感を確認する為。今日の気合いの入った脚側が出来ていればCD2(中等科)に出せるとボクは確信できましたよ」と先生から慰められました。

そして台風やコロナの渦中、出番のチャンスが無い中、2月にポツンと一つだけ開催された埼玉東トレーナーズクラブ競技会でCD2に再デビュー。


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出陳番号7番とやはり早めの出番、ゴールデンがやたらと多い組戦でした。
この日は訓練のお教室からの出陳は2頭だったので先生がガッチリとリング脇で出番前から指導してくださり、そのままリングイン
今、動画を見返すと半年前はこんなだったか・・・と思うほどシロウト臭満載(いや、シロウトなんですが)でしたが、上位激戦の中、4席に滑り込み入賞を果たす事が出来ました。


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どれほど激戦だったかというと・・・1席98.2点、2席97.9点、3席97.6点、4席97.5点(エルザ)、5席97.4点、6席96.1点。すなわち3席~5席が0.1ポイント差で並び超激戦だったのでした。

1席から5席までのうち、4席のエルザ以外は全てゴールデンレトリーバーという、これもちょっと珍しい組戦だったかな、と思います。

この日、私とエルザは初めて、二人で積み重ねた努力を土台に二人で力を合わせて4席入賞という結果を得た初めての体験と言っても良いかな、と思いました。


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競技を終えて審査員から講評を頂いている最中に💦

こーいうのがムカつくわけです😱


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エルザと競技会で初めての表彰台

 

でも、このコンマで競う激戦の中、入賞出来たのは先生が直前まで指導して下さったお陰だと思っています。


とここまで書いて、エルザちゃんともようやく息の合うコンビになれました❣というハッピーエンドでは無いのです💦

 

今でもエルザとはバチバチっと火花が飛ぶ日が週に何回もあるし、正直なところ、自主練の最中に、なんとも言えずに腹の底から湧き上がる怒りを感じる事もあります🤣

 

たぶん、私のエルザに向ける期待感、こうして欲しい、出来るはず、昨日はやれたのに!、というような思いが強くて大き過ぎて、それはドッグショーなんかでもいつも同じでしたが、その一方でエルザは私よりも周囲にウハウハで、そこを指摘して真面目モードに持っていくと、やらされ感満載のやる気の無い態度を取っているように見え、この両者の気持ちのギャップに、私は腹立たしさを感じてるんだろうな・・・とは思うのです。
いや・・・ドッグショーどころか、思えば生後3か月の頃からそうなんでした。

11月の中旬にはJKCの秋季本部訓練競技会があります。
でも、前週のレッスンからのここ数日、エルザの練習態度が落ちているように思うのです。
自主練をスタートしてもノリが悪い、最終的にはエルザは頑張ってやりますが、その「頑張る」という気持ちに持っていくまでの、私とエルザのバチバチとしたやり取りが大変。


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(場慣れのため警察犬訓練所の貸し借りランで左のモコモコがエルザ🤣)


今朝は朝6時からレッスンだったので、エルザのここ数日の態度の悪さについて、さっそく先生に報告しました。
エルザは先生が見ている時と、私と二人での自主練で態度が明らかに違います。
案の定、涼しい朝の時間帯で先生も見てくれてるし、それはそれはもう、すばらしくキラキラなお目目で120%で頑張ったエルザでした。
「お手おかわり」で、ここまでキビキビと手を出した事、無かったよね?ってほどに最後の科目まで力が入っていた。
本番でそうやって最後まで力入れて頑張って欲しい~。

 

先生から「エルザはお母さんが言う程、全然悪くないですよ。今日は特に良い方だとしても・・・」と。
だからこれは、いつものエルザとは違うんです~💦

 

でも・・・私もエルザについて散々なことを書いてますが、ケスが来てからエルザはいつもソファの私の隣の場所をケスに譲っているし、ケスの遊び相手も嫌がらずにやってくれる。
ブリが来た時も最初からブリを受け入れて、時にライオンごっこでブリ狩りを楽しむことはあっても、ブリとは本当に仲良しでいてくれる。

エルザの良いところはジョイラッククラブの母親のように、私の母親のように、私もわかっているつもりなんです。

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悪いのは犬ではなくて飼い主、それはわかっています。それに犬を人間かのように擬人化する事が私は好きでは無いです。
それでも、たとえ、人と犬という種は違う同士であっても、エルザとは「母と娘にあるあるの対立」なんだ、と思えてしまう。
これもエルザという個性を持つ言葉を喋らぬメス犬との1つの本気で向かい合う心の交流だと思ってます。
分からないなら仕方ない、出来ないなら無理させたくない、という考え方も否定はしませんが、私はエルザにムカつきながらも、真正面からムカついて、言葉を越えて通じ合うためのプロセスを、ムカつきながら楽しんでいると言いましょうか・・・

 

という事で・・・ジョイラッククラブを題材にして、要するにながーい愚痴と言い訳でした🤣
申し訳ございません。
最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

 

↓↓↓↓

2020年2月23日埼玉東トレーナーズクラブ競技会

CD2 3部B組 97.5点(4席)エルザ

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※リンクイン前のリードショックはお相撲さんが土俵入りでパチンパチン胸とか叩くのと同じで、気合い入れですが、首が締まらないようにストッパーのついてる太い丸紐のハンターの首輪を使ってますので、エルザに苦痛を与えたりの心配はありません。